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ちょっとズレてる

今日は外食で済ませて,早めに家に着いたので楽器を担ぐ.
胸の前にがっしょり載せながら,教則本をぱらぱらめくる.
すると譜面以前に「正しい姿勢」の写真があり,それと
比較するとどうも明らかに何かがおかしい.ピアノ式の
アコーディオンの場合なら,鍵盤と本体のラインが身体の
中心線に来るはずなのに,ふと気づくとだいぶ本体側に
ズレている.おかしいな,楽器屋で触った時から背中の
ストラップはいじっていないはずなのに….と,そこで
調律師の先生は小柄だったことを思い出す.そしてむしろ
ぼくはどちらかといえば控えめに言えば大柄なほうなので
たぶん調節しないといかんのだろうな.そんなこんなで
いろいろベルトを伸ばしたり狭めたり,正しく留める穴を
模索する.たぶんこれでいいかな? というあたりをつけて
再度担ぐ.うむ,まっすぐに中心線に来ているっぽいぞ.

そして練習.…なんだか左手が落ち着かない.というか
蛇腹を広げると,遠い! 右手は弾きやすくなりましたが
左手難しっ! でもこれがこのサイズの楽器においては
本当の距離なのだろうか.こないだまではずいぶん左側に
引き寄せて弾いていたため,左手コードボタンもなんとか
ぽちぽち押していたのですが,今日いきなり難しくなった
ような気がしますよ.左手の薬指と中指,しかも薬指が
メインベースなのでおろそかにはできない.こんなにも
使いづらい指が主要なベース音を奏でるとは,なんとも
侮りがたしアコーディオン.右手の練習はまあそれなりに
難所がありつつもゆっくり繰り返しながらクリアできるが
左手は本体は重いし,蛇腹は伸縮させなきゃいけないし,
なによりこないだまでよりも遠い! 左手の薬指が頑張って
C を探す.中指も沿えてコードボタンを押さないとっ.
さらに薬指と中指を揃えたまま上下並行移動して,G とか
F とかをきちんと捕まえないといけない.120もある左手
コードボタンの,たった6つに泣かされているのですよ.

そして右手と左手を同時に.動きませんってばこんなん!
左手で四拍子取りながら小さなボタンをてんてんてんてん,
右手ではメロディーをドミソミファレミド.右手の方は
ドレミファソしか使ってないのに,左手に集中するとつい
右手が疎かになり,右手をお行儀よくしようとするとまた
左手がぼろぼろになる.速度記号なんか無視しまくって
とにかく adagio むしろ largo いやそれ以下かもです.
リズムを合わせて,ひぃ・ふぅ・みぃ・よぅ.それでも
右手と左手が喧嘩してくれます.いずれ慣れるのだろうか.

アコニストあるいはデオン弾きになるまでにはまだまだ
かかりそうです.でもその過程を楽しむことにしましょう.
今日はここまで,楽器を降ろすと左手が痙攣中であります.

おかえり。

修理の終わったアコーディオンを取りに行く.と言っても
一人であの楽器を運ぶのは難しいので,同居のひとに車を
出していただく.来週は都合がつかないので,今週のうちに
お願いすることにしたのである.修理費用は無心でひとつ.
ちゃんと返しますから.ということで西住吉へとゴーゴー.

ということでさくりと到着.少し早めに着いてしまったので
時間でも潰そうかという話も出たのだけれど,このあたりは
駐車場があんまりない.まあ早めでもいいかな,と工房へ.
相変わらずたくさん楽器が並んで….あれ,そこにあるのは
コントラバスではないかいな.新しい彼女との待ち合わせで
昔の彼女が現われたような気分.ヴァイオリンとかもあるし.
基本的にピアノ調律師だったそうな,ここのかたは.そして
アコーディオンの調律は国内トップクラスとの評判ですが
ぼくの楽器はどうなったのかな.おお,作業机に置いてある.

鳴らしてみるとピッチの違いがわかる.前はもうちょっと
ぼやけた感じだったような.電話で聞いた通り,鍵盤から
全部外して磨きあげてある.ケースの中にも虫除けの樟脳が
転がされております.きれいきれいしてくれております.
ついでに左腕の構えとかを少し見てもらう.思っていたより
もっと手を突っ込むのだな….こういうのは習いに行くのが
一番早いんですが,きっかけがないとねえ.前回もらった
パンフレットをツテにするかなー.まあいいや,そのへんは
楽器代+修繕費が完済してから考えよう.ともあれおかえり.

家に帰って早速…と言いたいところだけれど少し身体を休め
ゆっくりしてからトランクを開ける.今日は譜面台を立てて
座って練習.立奏は本当に疲れます….左手ベルトの締めが
足りなかったのか,肩が凝る凝る.メトロノームに合わせて
右手をゆらゆらと.いろんな音を試しながら.うん,楽しい.
ゆっくりゆっくりでいいから,弾けるようになっていこうね.


修繕報告

携帯電話がリンリンリン.見たことがない番号だぞ.
というか IP 電話 からの着信だー.始めて見たー.
いぶかしがりながら電話を取ると,楽器屋さんでした.
アコーディオンの調律完了したそうな.ばんざーい.

ただ,調律にあたって鍵盤をすべてバラすところから
始めたため,非常にお銭がかかるようで….これなら
オークション+修理費用で新品のアコーディオンが
一台買えたなあ,とか後ろ向きなこと考えちゃだめだ.
最近の新品は中身が怪しいらしいぞ.ぼくの楽器は
少々外装に年期は入っているが中身もそれ相当に古く
そのぶんしっかり作ってあるらしいぞ.その点について
楽器屋さんからも太鼓判は押されたじゃないか.以上,
マイマインドコントロール完了.またいつか時期を見て
取りに行かないとなあ.料金を調達できるかどうかも
おぼつかないのですが,負けない.なんとかなるさ….

そして人はローン地獄にはまっていくのかな,らららー.

ネトラジ初体験

実はあまり耳がよくないので,ラジオという媒体を
楽しむことも少なく生きて来たのですね.それより
文字を読ませろ,と.音楽も聴きますが,あんまり
ヒアリング能力が高くないので,日本語ですら部分は
聞き取れなくて流してしまうことが.ことば好きな
はずなのに,ものすごい疎外感に襲われてしまって.
それっきり曲を聴く時にも歌詞があれば文字媒体の
歌詞カードをがっちり握りしめるぼくであります.
というか,CD を買った帰りの電車の中で封を切って
歌詞カードだけ眺めてにやにやしてるのはぼくだけ?

そんな折,hmml://mmm.accordion.com さんとこを
経由して,アコーディオンの屋根裏部屋さんとこで
ネットラジオを放送開始だそうじゃないですかっ.
ずっと気が引けていたラジオと言うメディア,でも
ここでどうしてもアコーディオン音楽に触れてみたい.

ということで,さっそく聴いてみました.実はむかし,
この方がバンドを組んで演奏しているのを阪神百貨店の
前で見たことがあるのですよ.うわぁ一方的な知り合い
気持ち悪ーい自分.や,まあここは襟を正してですね.
ちゃんと Web サイトをぽつんと眺めるだけではなくて,
声が聞こえるというのは結構なアドバンテージですね.
細かい部分で聴き落とすことはあれども,ぐっと距離が
近くなった気がしますね.残念ながら Windows または
Mac のみの対応.でも気合いでプラグイン起動である.
がんばれ mplayerplugin.何度か途中で途切れつつも
なんとか最後まで聴けたっぽい.うーん,いいですな.
アコーディオンをより身近に感じることができました.
聴き損ねたらまた繰り返し聴けるし.楽しかったー.

あぁ,早く楽器が返ってこないかな.ますます楽しみ.

基音+壊音=快音集合体

ころんと目の前に Ryoji Ikeda の電子音響音楽が
転がっていたので,拾って聴いてみた.うわうわ.
アルバム名は “Matrix”で,曲名が”1111110111″.
身体が揺さぶられてぐったり.たった1分の曲で.
アルバム買うかも.といっても輸入盤しかないが.
このへんつながりで Terry Riley の “In C” とか
Xenakis の “Electronic Music” とか,涎もんの
音がここにあります.アコースティックも好きです,
でも電子音楽ももっと好きでーす.そんな感じで
楽器のない時間を過ごすのでありました.だけど
やっぱりノイズとかミニマルってある一瞬物凄く
強くなるなあ.また物欲が走り出す季節ですかい?

戦争に反対する唯一の手段は。

キリのいいところでぱっと作業を終わらせて帰宅.隣の
喫茶店でお茶でも,と思ったのだけれどもう閉まってた.
今日は食事の支度をしなくてもいいらしいので,本当は
とりもなおさずまっすぐ帰って楽器の練習でもしたい.
だけど楽器は調律中.うーんどうしよう,と思いながら
自分の食事を作るための買い物に出かける.ひとりだと
作りがいがないので,いつも簡単に済ませてしまうなあ.

家に帰り着く,でもあんまりおなかもすいていないので
適当にごろごろすかすか.畳まれた譜面台がものさびしい.
Web をあちこち巡ったり書き物をしたり,そんなふうに
適当に過ごす.うーん,基本的にテレビは見ないなあ….

吉田健一のおことば.「戦争に反対する唯一の手段は,
各自の生活を美しくして,それに執着することである」.
ピチカート・ファイヴ解散後のトリビュートアルバムの
サブタイトルもここから取られていたなあ.ぼく自身の
生活は美しくはないけれど,それに執着するくらいには
自分好みにできあがっている,と思う.ただこのままで
ぼんやり生きていけるなら,そしてそれで世界が戦争を
諦めるなら,べつにそれでもいいやーと思うこの日々.

もっと強くなって君を迎えにいくよ

やっぱりオカシイ,ということでアコーディオンを抱え
修理屋さんに向かう.幸いなことに,楽器の調律ならば
日本でも有数の,と言われる専門家が大阪市内にいると
いうことなので,事前にお電話さしあげて予約を取り
車に乗せてもらってたどり着く.東住吉は遠いのですよ.

さて,けっこう年のいったおじいさんが出てきました.
だけど工房の中はアコーディオンでいっぱい.なぜか
ギターも置いてありました.魂柱とか直すのだろうか.
まずケースを一瞥しただけで「あー,中国製やね」と
発言される.むむう.でも中身はイタリア製だぞう.

ハコを開けて楽器を鳴らす.うわぁ,すごい指捌きだー.
そして低音のビリつきや高音の出にくさ,そして何より
デオンの大敵である空気洩れが起きているとの診断.
さらに楽器を分解して,ジャバラの中にカビが生えてる
ところを見せてくれる.どうやら保存状態がよろしくは
なかったようで,数箇所修理する必要があるとのこと.
それも根本的に.ただ,最近の廉価版アコーディオンは
イタリアやドイツのメーカーでも中身はチェコ製が多く,
中身がたいしたことないらしい.対してこの楽器はまだ
イタリア本国で造っていたものらしく,楽器としては
しっかりしたものであるそうな.ただメンテナンスが
杜撰だったためこういう事態に陥っているんだそうだ.

というわけで調律を依頼.数百枚ある鋼製のリードを
ひとつひとつ削っては調整するということで,二週間は
かかるという.また,それなりにお金も….話を聞くと
15000円でオークションで落としたアコーディオンが
リード錆び錆び状態で,調律したら5万円かかった例とか
あるらしい.うーむ,やっぱり理由ありモノだったか.
ひとまず楽器を預け,よろしくお願いしますと辞去する.

しばらくの間練習できないけれど,もっとすごい楽器に
なって帰って来るのを待ってるからね.それまでせめて
教則本を読んでイメトレでもしておくよ.さよならー.

えいっ

ご丁寧にもここを読んでくれている人はいらっしゃる
ようです.画面の前のあなた,あなたのことですよ.
そして他にも,数人の奇特な趣味をお持ちの方が時々
ここを訪れ,ひやかし,笑いものにしたり,感心したり
それで? とこきおろしたりしているに違いない.(妄想)

で,久々にトラックバックを受けたので様子を見に
いってみました.なんと,時たま覗いていた情報源の
サイトの方
でした.アコーディオンという楽器はやはり
世界が狭いのでしょうか.密かに会員制サークルなど
やっているとのことで,えいっと入会.いいのかしら.

それにしても,やはりこの楽器の難はそもそも楽器屋に
置いてない・高い・重い・人口が少ない・教室もない・
などなど,ぼくがぶちかましを食らわせた壁にはみんな
同じようにぶちあたっているのですね.そういう理由で
連体意識も強いのでしょうか.ぼくもそのおこぼれに
あずかれればおいしいのですが,ぐふぐふ.まあ今は
じっくりと練習しながらローンを返済するしか.そして
このサイトの管理人さんのように,自由にセッションを
楽しめる素敵な楽器弾きになるんだい.せっかく色々
踏ん切って入手したブツなので,ちゃんと使いこなして
楽しまないと.今は左手薬指が痙攣しそうな初心者でも
1年続けたら何かが変わるかもよ.ゆっくりやろっと.

うわあしめしめ

今日は晩ごはんを食べてくるからとの連絡が入って,
それならばと思い立ちスーパーに寄らずまっすぐに
家へと帰る.よし,まだ19時前だ.開けにくい箱から
楽器を取り出し,おもむろに教則本の最初から練習.
さすがに夜遅くには練習できないけれど,20時までは
ちょっとくらい騒がしくてもいいよね? と心の中で
言い訳をしつつ,ぱーぷーと蛇腹を広げたり縮めたり.

右手の練習から始めて,今日は左手ベースボタンの
練習にも手を伸ばしてみる.しかし左手の中で一番
酷使されるのが薬指,ってのはちょっと難しいなあ.
ホームポジションが薬指を基本で,それと共に中指を
連動させて演奏するので,最初はとてもやりにくい.
それをさらに垂直に並行移動させなくてはいけない.
しかも右手よりも空気を多く消費するので,蛇腹の
運動も大きくなる.そして非常に肩が凝るのでした.

左手が押すボタンは演奏する側からは見えない位置に
あるので,鏡の前に移動して指の位置を確認しながら
再度挑戦する.たった六つのボタンが思った通りに
押せないもどかしさ.あと,指の角度がおかしいのか
一度に隣のキーをいっぺんに押して妙な音になって
しまうことも.まだまだ先は長いようで,楽しいぞ.

出ねぇよ

もくっと起きあがって,身体の隅のほうへ血がじわっと
行きわたるまで待って,それから立ち上がる.でないと
起き切れません,平日休日関係なく.かなり寝起きが
悪い方のようです.早起きする気力も出ないようです.

さて,今日は病院に行く前に少し時間がある.よし,
さっそくケースを開けてアコーディオンを取り出す.
あれ,ベルトが引っかかって鍵盤が折れ曲がってる….
普通にはありえない方向へ浮き上がっている.うーむ
これはまずいなあ,ということでネジを外して箱を
ぱこっと開けてみる.鍵盤は穴を塞いでいるパーツへ
繋がっているので,その金属部をよいしょよいしょと
本来の方向へ曲げ直す.見た目上なんとかなったので
なんとかなったことにしよう.よくわかりませんが.

さて,まずは右手の練習ー.ドレミファソファミレ
ドレミファソファミレ.鍵盤楽器を扱うのはなにぶん
初めてのことなので,指替えとかよく判ってません.
3の指の下へ1の指を潜らせて….それが一番効率的な
方法なのだろうけれど,それに正確に従って弾くと
「でんでんむし」すら弾けないんでやんの.やっぱり
もう少し基礎練習だな.とにかく曲をやりましょうと
いうタイプの教則本と,そうじゃなくて基礎の基礎から
みっちりやるタイプの教則本があるのですが,これは
基礎の方からやったほうがいいみたい.ここで適当に
ごまかしていると,あとで変なクセがつきそうだし.

さて今度は左手の練習.蛇腹を扱うのはだいぶ慣れて
きたようにも思うけれど,本当に正しく動かすことが
できてるのかはわからない.あと,コードボタンを
必死に探して押すのですが,どうにも手が変な形に
くねってしまってねえ.左手での伴奏,基本は薬指が
キモなのですが,普段使わない指なのでボタンの上を
泳がせることすらままならず.とりあえず左手だけで
C低音→Cメジャー→G低音→Gメジャー,というお約束の
進行でぶんちゃっちゃをとるとこまで.これもまだまだ
わたわたおたおたしているので,いつになったら右手と
左の手が合わさってくれるのやら.でも楽しいよー.

しかし.いくつかのリードの音が確実に出ないのは
どういうことなんだろ.明らかにリードの数がヘン.
むう,いったん調律・修理に出す必要があるのかな.
まあ今は所詮練習だから,今のままでもいいかな….