星をつかみそこねる男

りんごんとチャイムが鳴る.これで
目を醒ましました.ボタンを押して
対応しないといけないのですけれど
身体が痛いのでスピーディーに動く
ことができず,あと少しで取り逃す
ところでした.なんとか手を伸ばし
服を着替えて玄関へ.ずっしり重い
箱を受け取りました.よっこらしょ.

そこからまたどろんと眠ってしまい
お昼ごろになってようやく起きます.
同居のひとも体調が良くないらしく
泥のように睡眠を得ていたようです.
軽く食事,それからまたふたりして
それぞれの寝床で二度寝.ぐってり.

夕方にまた目を醒まして,そろそろ
晩ごはんに行きましょうか.だけど
すぐには動きたくないと同居のひと.
もうちょっとぐたっとしてからなら
大丈夫らしい.ではじっと待ちます.

よろよろ.起きたら駐車場へと移動.
さてどこに行きましょうか.どこも
混んでるんじゃないかなた,ならば
街全体が寂れているお店に行ったら
いいのではないか,という案が出て
車でずいっとそのエリアへ移動する.

これまでは安泰だったものが,近年
少し離れたあたりに大規模な物件が
登場して,お客がみんなそちらへと
取られたとかなんとか.世知辛いね.
たしかに駐車場は控えめ,周辺にも
あまりひとがいない.土曜なのにね.
ともあれそんなわけで空いてる店に
滑り込み,おいしいものをいただく.
ひさびさのお店ですがおいしかった.

ちょびっと買い物をして帰りました.
家電量販店が併設されているのにも
かかわらずこの人並み.大丈夫かね.

帰宅して,だらだらテレビなど観て
その合間にお風呂の掃除.ごしごし.
お湯を貯めてあとゆっくりと自室で
本など読んで過ごします.それでは
適当なところでお風呂に入り,ふと
ため息をつく.お薬を服まなくては
いけないのですが,昨日受け取った
鎮痛剤をピルケースに入れなくては.
だけど今日は後回しでいいかなあと
明日の自分に作業を託す.それでは
がじゃがじゃお薬を服んで,寝ます.

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