やっぱりオカシイ,ということでアコーディオンを抱え
修理屋さんに向かう.幸いなことに,楽器の調律ならば
日本でも有数の,と言われる専門家が大阪市内にいると
いうことなので,事前にお電話さしあげて予約を取り
車に乗せてもらってたどり着く.東住吉は遠いのですよ.
さて,けっこう年のいったおじいさんが出てきました.
だけど工房の中はアコーディオンでいっぱい.なぜか
ギターも置いてありました.魂柱とか直すのだろうか.
まずケースを一瞥しただけで「あー,中国製やね」と
発言される.むむう.でも中身はイタリア製だぞう.
ハコを開けて楽器を鳴らす.うわぁ,すごい指捌きだー.
そして低音のビリつきや高音の出にくさ,そして何より
デオンの大敵である空気洩れが起きているとの診断.
さらに楽器を分解して,ジャバラの中にカビが生えてる
ところを見せてくれる.どうやら保存状態がよろしくは
なかったようで,数箇所修理する必要があるとのこと.
それも根本的に.ただ,最近の廉価版アコーディオンは
イタリアやドイツのメーカーでも中身はチェコ製が多く,
中身がたいしたことないらしい.対してこの楽器はまだ
イタリア本国で造っていたものらしく,楽器としては
しっかりしたものであるそうな.ただメンテナンスが
杜撰だったためこういう事態に陥っているんだそうだ.
というわけで調律を依頼.数百枚ある鋼製のリードを
ひとつひとつ削っては調整するということで,二週間は
かかるという.また,それなりにお金も….話を聞くと
15000円でオークションで落としたアコーディオンが
リード錆び錆び状態で,調律したら5万円かかった例とか
あるらしい.うーむ,やっぱり理由ありモノだったか.
ひとまず楽器を預け,よろしくお願いしますと辞去する.
しばらくの間練習できないけれど,もっとすごい楽器に
なって帰って来るのを待ってるからね.それまでせめて
教則本を読んでイメトレでもしておくよ.さよならー.
もっと強くなって君を迎えにいくよ
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