あ,コントラバスはいいから.だとか
よく言われたものです.とか最初から
そのパートまるまる休みだったりとか.
さて今日は両親のひとが引っ越して来た
大阪は南に下り下って大和川を乗り越え
狭い長屋エリアをどやどや歩き.そして
たどり着いたのは細い路地の奥の奥の
一軒屋でした.ごく小さいながらも無事
家の形をしてる.奥の庭にはわんころも
顔を所在なく出している.思わず顔を
なでなでごしごし.…元気無くなったね.
昔から大人しい吠えない子だったけども.
しょんぼりとしたわんこをわしわしと
元気付けてあげて,両親のひとの相手に
戻ります.いきなり昼から水炊きですか.
胃にもたれます.食べ切れないほどまで
食事を用意して食え食えと言うのはまた
祖母のひとのもてなしと同じであります.
やはりそこは母娘.この遺伝子はやがて
姉へそして姉の娘へと引き継がれていく
ことでありましょう.それもまたよし.
墓の話など,システムをある程度説明を
してもらう.…うちの家系はひたすらに
短命なのですな.墓の中に刻まれている
数字は決して天寿を全うとは言いづらい.
おそらくその点はぼくにも引き継がれて
いるのではないでしょうかねー.もはや
だからなに,くらいの興味しかないけど.
年齢も30を越えて,今さら家族のひとを
集めてとやかくお話し合いをする機会を
積極的に持とうとはちぃとも思いません.
一度は捨てられた身ですから.表面上を
取り繕って老人の相手をしているよ,と
いう以上の感慨が湧きません.子どもの
ころに読んだ本で,家族が揃って一家の
団欒を温めていくなんてどこの世界の
お話しだろうと思っていましたからね.
tutti? 全員で一斉に? そのような時間は
どこにもなかったじゃないですか.もう
ぼくは自分だけの楽譜を手に入れました,
たったひとりの主席演者,そしてたった
ひとりの主人公で,それでいいんですよ.
二重奏程度なら乗れるかもしれませんが
それ以上はもう無理かも.もう指揮者は
いないんです.tuttiを指示するひとは
いないんです.ぼくの人生ぼくの音楽.
練習番号30からtuttiで
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