目が醒める.というか醒ませられる.
出かけないの,出かける時間だって
聞いてるよ,と同居のひとが慮って
起こしてくれました.何がどう,と
思って時間を訊くと,もう十一時と
お返事が.こんなはずじゃなかった.
アラームが七回八回鳴ったはずです,
それらをすべてすっ飛ばして寝てた,
そういうことなんですか.そういう
ことなんですね.あわてて一報入れ
大遅刻ですが今から向かいます,と
懸命な姿勢を誇示する.それじゃあ
負け犬の気分で身支度をしましょう.
ほそぼそと出かけ,昼食を買いつつ
そぞろそぞろと歩きます.はい到着.
ぬるりとドアを開け,すみませんと
静かに謝り,与えられた作業をやる.
これまで見たことがない機械ですね.
これをこうやって,こう動かしたら
こんなふうに.解ったような気分で
なんとかやっていきます.だけども
すぐに昼休み.食事を摂りましょう.
ゲームに誘われて参加したのですが
今日はぼろ負けです.頭がちっとも
働かない.睡眠不足のせいだろうか.
睡眠不足のせいだろうな.だろうな.
ぼんやり終わって,あと片づけして,
それでは午後の作業に入りましょう.
ひたすら気を込めて手を動かします.
息を詰めていたらもう終わりの時刻.
さくさく帰り支度,じゃあもう帰る.
よっころよっころ歩いて,ようやく
家に到着.同居のひとがのんびりと
過ごしていました.それはよかった.
ぼくは自分の部屋でちゃらちゃらと
趣味の作業をしていました.そして
そこそこの時間が経ってしまいます.
晩ごはんにでも,と同居のひとから
声をかけられる.そうですね,では
出かけましょう.駐車場まで歩いて
車でぶろろんと移動.今日はなんか
あの店がいいな,という思いがあり
そちらへ進めてもらう.いい感じで
駐車場も空いており,店内へと入る.
すると,最初にお冷などが配られて
ふはあ,と息をついているところに
お店の奥から偉いひとがふたりほど
やってきて,挨拶に来ました.えっ.
いつもご来店ありがとうございます,
ひさしくいらっしゃらなかったので
どうしているか心配しておりました,
これからもなにとぞひとつよろしく
お願いします,とのこと.そんなに
仰々しく畏まられると,却って困る.
もう料理の何を味わっていたのかを
忘れてしまうくらいです.とにかく
量は食べた,という.レジでもまた
再度奥から偉いひとが来て,今日の
料理はいかがでしたか,本日出した
新メニューのご感想などお聞かせを
いただければ幸いでございます,と
恭しさの暴力で殴られまくる.でも
そこはふらふらになりながらも立ち
あまり憶えてない記憶の奥の奥から
感想を絞り出して,やっと開放して
もらえました.なんかどっと疲れた.
同居のひと曰く,君はもうちょっと
自分という存在が目立つというのに
自覚を持つべきだと叱られてしまう.
そういうものですか.釈然としない.
家に戻って一緒にテレビを観ました.
自分の意見と審査員の意見の違いを
噛みしめるのも楽しみのひとつです.
お風呂の支度をして,と思いふたを
開けてみるとまだ水がたっぷりある.
お湯を抜いてから終わるまで適当に
自分の部屋でかちゃかちゃしてると
そちらで時間を取られてしまいます.
同居のひとから声をかけられ急いで
じゃぶじゃぶ支度を済ませボタンを
勢い弱くぽちっとする.あとはもう
放っておけばいいだけの話ですから.
また自分の部屋に戻ってちゃらっと
作業をしていると,浴室のほうから
気配がする.同居のひとが入浴して
いるのだな.お湯から上がった時に
ぼくもリビングに戻って,こちらも
お風呂に入らなくてはいけませんね.
明日は予定が本当にないので,そう
寝るのを急がずともよいはず,です.
適切なところでお薬服んで,寝ます.
もっと諦めてください
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