The Falling Man

それは昨日のことかおとといのことか.
今となってはもうどうでもいいことで,
ぼくはこうして生きて帰って来ました.

昨日の夜,薬を服んだのかどうなのか.
よくわからないまま布団に横になるも
眠れない.何だか眠れない.眠れない
眠れない眠れない眠れない眠れないの.

もうこうなったら起きてしまおうかと.
そんな決意を固めたのは午前4時すぎで
そこからは布団から離れて自室でただ
駄文を叩きつける.何だか変な気分で
朝まで携帯電話のゲームをしてました.
同居のひとの時計のアラームが鳴って
おはようの挨拶.まだ寝るーと言って
30分くらいぐだぐだしてました.んで
ちゃんと起きて再度挨拶.最初はまた
早朝覚醒かと思われていたようですが
眠れなかったんだよ,と告げちょっと
頭をなでてもらいます.さてこれから
始まる一日は尋常ならざるものとなる
はずですから.同居のひとを見送って
自分も支度をします.会社行かなきゃ.

始業時刻より1時間早く到着.さてこそ
メールを拾いに端末起動.いつもより
かなり早いスピードでメールが落ちて
来るのはみんなと時間がかぶってない
せいでしょうか.とにかく仕事開始で.
だけど指示待ち時間が長くて.結局は
作業に必要な指示がなされたのは12時
回った頃でありました.それまでの間
ずっと待機.こんな変なテンションで
もにょもにょしたままですがなんとか
作業終了.友人とネットワーク越しに
話を続けながら結局一睡もせず定時を
迎えました.最後まで残っていたのは
WTC から飛び降りる男の写真を載せた
ウインドウでした.どうしてこういう
最悪のタイミングで最悪のシロモノを
引き当ててしまうかね.友人との話も
暗い方向へ進んで行き,このままじゃ
何らかの形で悪い方向へ引きずられて
死ぬと思いました.帰りの自転車では
意識的にいろんなことに集中するのを
やめ,エンドレスリピートで昔の歌を
頭の中で大音量再生.凄い勢いで気が
狂っていきそうでした.徹夜で読んだ
本のセレクトも悪かった,逃亡日記だ.

この日記を書き終えたらすぐにぼくは
薬を服みます.今すぐに服みますから
どうか,このままでいさせてください.
まだ死ねないんです.死んじゃだめと
いろんなひとと約束したから.そんな
落ちて行く男となぞらえたりしないで.

This is how it affected people’s lives at that time, and I think that is why it’s an important picture. I didn’t capture this person’s death. I captured part of his life. This is what he decided to do, and I think I preserved that.

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