月別アーカイブ: 2009年6月

帰れ,変なメーテル

よい習慣から爛れていくものですよ.
そういうわけで朝は起きられぬまま
午後に目覚めるなまけもの.あとは
雨が降っていたのも悪い要因ですな.
低気圧きらーい.思えば梅雨入りで
暮らしづらい季節になってきました.

とりあえず起きて.えーと何だっけ.
何をしたらいいか判らないだなんて
かなり重症だ.なにが重症なのかも
判らないぞ.どうしようどうしよう.

そんなあわてふためいているうちに
どんよりと外が暗くなっていきます.
トロステーションを見て,それから
スペランカーが一面もクリアできず
へこみます.DVD を観賞しくつろぐ.
でも一緒に声が出せないのがネック.

だらーりしているうちに同居のひと
大雨の中帰宅.荷物を置いてすぐに
整骨院へと.大変そう.本当ならば
ぼくも行きたいところですが,今は
ちょっと無理かも.おとなしく家で
留守番,あと米を炊いておくように
仰せつかったのでそのように.ふう.

同居のひとが帰ってきて晩ごはんを
作ってくれる.今日は肉じゃがです.
口の中でとろける豚脂が嬉しい一品.
味噌汁とあわせておいしくいただく.
その後なにやらごそごそしていると
思ったら,寒天を作ってるようです.
入院前に買った粉寒天の箱がすでに
半分ほど消費されている.怖ろしい.
ぼくが入院したあとに同居のひとと
居候君の間でなぜか寒天作成ブーム.
その恩恵に与りまくっておりますよ.

食事を終えて,薬を服んで.今日は
実は夜しか薬を服んでいない.もう
正しい生活習慣なんかどこへやら….
お風呂に入って,さっさと寝ますよ.

イルディス,振り向くな

さくっと朝目が醒める.午前六時か.
それでも病棟内は誰かしら起きてて
ちゃんと活動しているのが恐ろしい.
ぽえーんと時間を過ごす.だいたい
エディタで文章書きとかネットとか.
そのうち朝食が出てくる.お粥です.
あつあつはふはふ言いながら食べる.
昨夜の夜に服んだ痛み止めが切れて
朝はいつも喉が痛い.だけど手元に
もう処方された痛み止めはないので
我慢して食べる.はいごちそうさま.

九時半になってから一階まで降りて
入退院受付へ.そこで書類をもらい
清算,領収書を持って再度病棟へと
上がります.ナースセンターにその
領収書を見せたら,はい,入院完了.
同室の他の患者さんに御挨拶をして
荷物をまとめて去ります.やれやれ.

病院から家までは歩いてでも帰れる
距離ではありますが,病人なのだし
タクシーに甘える.ぐるっと回って
マンションの前まで届けてもらって,
誰もいないけどただいまと声に出す.

荷物を置き,自分のマシンに向かい
溜まったメールを吸い取る.はふう.
しかるべきところに返事を書いたら
昼を過ぎる.昼ごはん….ええっと
何かあるかな.冷凍のハンバーグを
温めて食べる.きちんとなにかしら
食べようとする習慣が身につくのは
いいことだ.あとは喉を鎮めながら
なんやかんやとCDのリッピングなど
しているうちに時間が過ぎましたよ.

お見舞いに来た友人からメッセージ.
写真を撮られていたのであえて露呈.
こんな感じで10日間ほど寝てました.
よい子は病棟内で携帯を充電しない.

溜まったトロステーションを消化し
同居のひとの帰りを待つ.連絡あり,
整骨院に寄ってから食事に行こうと
いうことになる.何が食べたい? と
尋ねられ,はたと困る.えーっとね.
喉通りのよさそうなもの,そうだね
ラーメンとかどうかな.娑婆に出て
最初のちゃんとした食事のチャンス,
かなり適当に過ごしてしまいました.
まあこんな小さなプレシャスネスも
日々を過ごせば普通になっていくよ.

家に帰ってさくさく作業を終え就寝.

きぐるみと採寸

世界最低のおどりっ.今日は無事に
朝きちんと起きられました.だけど
午前七時は病院ではそんなとびきり
早くもありません.周りの生活音で
起きただけなのです.まあよろしい.

さて昨日看護士さんに食事について
尋ねられ,朝のパンを飲み込むのに
えらいこと苦労していますとこぼす.
するとそれじゃあ朝のパンはお粥に
変えましょうかという提案.わーい.
ところが今朝は見事にバターロール.
蜂蜜マーガリンつきだったのでつい
黙って全部食べました.まあ昨日の
時点でそんなすぐには反映されない
話ではありましたが.しかしすると
明日の朝だけがお粥ですか.うむう.

まあそんなこんなで,喉に違和感を
抱えつつも飲み込めるものをぜんぶ
口に入れて飲み込み,食事を終える.
その後すぐ朝の検診.特に変化なく
明日退院ですと告げられる.あとは
しばらく安静にして,二日後にまた
病院に来て診察しましょうとのこと.

そういうわけで退院の準備を整える.
荷物は取りまとめて,同居のひとに
だいぶ持っていってもらう.あとは
かばんに入る程度の本と書類と衣服.
そういえば文庫本が一冊残っていた,
骨太なので読むのも大変だったけど
今読まないとまた流しちゃうかもだ.
黙々と読み進め,結局夢中になって
読破.精緻なミステリSFを堪能する.

看護士さんが現れ,診察券を渡して
くれました.明日は朝食後にこれを
入退院受付に持っていき清算した後
再度病棟に上がってきて詰め所へと
書類を渡せば退院の手続き終了とな.
今回の入院にかかった費用などなど
概算で教えてくれました.予想より
はるかに下回ったので,心より安堵.
夕飯を食べて,さあ最後の夜ですよ.

外の世界に戻ったら,それはそれで
いろいろあるけれど,ちょっとずつ
こなしていこうね.いろんな意味で
心のリハビリ.まだ喉は痛むけれど
少しずつ治していけばいいんだよね.

低気圧と我慢の日

朝.なんとか起きて朝食を摂る.が,
食パンよりはマシとはいえど決して
優しいとはいえないバターロールに
四苦八苦.牛乳と一緒によく噛んで
なんとか飲み込みますが,泣きそう.

食事を終えて,なんかすごい眠気に
襲われます.昨晩はそんな遅くまで
起きていたわけでもないし,これは
どうしたことだろうとか思いながら
睡魔に逆らえずベッドでばったりと.
気がついたら昼食が出されてました.
え,もうそんな時間.慌てて食べて
トレイを下げ,ひと息つく.だけど
まだ眠気は治まらず,寝汗をかいた
服が気持ち悪いなと思いながら入眠.

夕方に目を覚まし,どうしたものか
考えていると同居のひとと居候君が
お見舞いに.どうやら低気圧が来て
天気が悪いらしい.眠いのはもしや
そのせいか.同居のひともあんまり
体調がよくないらしい.おたがいに
身体は大事にしないとねえ.すぐに
ふたりは帰り,またひとり.眠い….

夕食を義務のように食べて片付ける.
今日は本当に一日だるいや.途中で
看護士さんの検温があり,調子など
尋ねられる.しっかりと声に出して
昨日より痛いと訴えると,日ごとに
良くなっていくから辛抱してねーと
軽くあしらわれてしまう.ふにゅう.

喉や耳の痛みに耐えながら本日終了.
またひっそりと生きることにします.

これからの出来事

朝.ふっと目を覚まして息をつくと
もう食事の時間.…食パン,ですか.
どんなによく噛んでも喉につかえて
痛くてたまらないんですが.ううう.
さすがに全部食べきれず,一枚残す.
半泣きでパック牛乳を啜っていると
主治医登場,昨日看護士から右耳が
痛いということを伝え聞いたらしく
様子を診てくれる.耳のほうは特に
炎症とかは出ておらず,おそらくは
喉の痛みからの拡散痛ではないかと
診断されました.喉のほうは順調に
傷痕のかさぶた化が進んでおり次に
これがはがれたらOKとのことでした.

観察が終わって食後の薬を服用する.
今日からは抗生物質なしで,胃薬と
痛み止めだけ.とはいっても持参の
あれこれを服まないといけないので
薬の量はあいかわらず大量なのです.

文庫本を読み進めているうちに少し
眠くなる.うーむ.ヘッドホンから
シングル曲を聴いて目を瞑ってると
その隙に昼食を出されてしまうの巻.
ちょっと不覚.しっかりと起きてる
状態で受け取りたかったのに.まあ
次に期待.ということで昼食を摂る.
パンに比べてごはんは実に喉ごしが
よろしい.日本人でよかったと思う.
まあ,ヨーロッパならオートミール
出されてるところです.おそらくは.

食事を終えてごろごろしてるとこへ
同居のひとのお出まし.それじゃあ
せっかくなのでロビーに出ましょう.
かすかではあるけれども声を出して
コミュニケーションを図れましたよ.
話せる相手がいるのはうれしいこと.
退院に向けての打ち合わせなど少々.
火曜日は同居のひとも居候君も仕事,
ひとりで帰ることになりそう.でも
タクシーだけは使わせてもらいます.
徒歩5分くらいなので運転手からは
嫌がられるかもしれませんが.まあ
病人だし.後は退院のときの清算や
そんなことを確認しあう.また明日
来てくれるらしいので楽しみにする.

さて,風呂の予約時間.ざっくりと
汗を流し溜まった老廃物を放出する.
もうね,顔とかごしごしこすります.
じっくり半身浴とかしたいのですが
風呂はひとりあたり20分と決まって
いるため,さっさと出て体を乾かす.
扇風機がとても心地よい.はふーん.

風呂から上がってのそのそしてると
あっというまに夕食.海老うまうま.
下膳してついでに体重を量りにいく.
一週間で4kgほど痩せている.だけど
筋肉が減ってるだけなんだろうなあ.
とほとほと部屋に戻り,薬を服んで
音楽を聴く.徐々に部屋が暗くなり
みんなカーテンの向こうで寝る準備.
ぼくも宵っ張り生活を改めなくては.

Good News/Bad News

のっそりと朝.今日はちょっとだけ
ましになりましたが,やはり病院の
早い朝には取り残されそう.ざっと
カーテンを開けて朝食が配られます.
粥と味噌汁.朝は痛み止めが切れて
特に痛いのです.もっと早く起きて
食事前に薬を服むといいらしいです.
実現できる気がまったくしませんが.

メールをチェックすると,友人から
お見舞いに行くよとメッセージあり.
東京から出てきたついでらしいです.
うう,ありがとう.病院の場所とか
ぷちぷちとメールで説明し,そして
お昼過ぎに到着予定.うれしいなあ.

うかうかしていると,今日は午前が
男のシャワー割り当てになっていて
予約するタイミングを逸する.むう.
しっとり汗をかいたまま,もうお昼.
食事に蒸しサバが出て,味付けにと
レモンと醤油が付け合せられている.
ほほう,これは喉に沁みそうですよ.
覚悟を決めて飲み込む.…おやおや,
意外と大丈夫みたい.油断してると,
調味料は大丈夫だけれど魚の身自体
喉の奥に張り付いてしまい取れない
状態になってちょっとパニック状態.
うがいをしても治らない.仕方なく
箸で患部付近をつんつんし取り除く.
完全には取り除けないので鏡を見て
喉の奥を映しながら指を突っ込んで
なんとか.普段だったら自分で喉を
動かして取れるはずなんですが今は
喉の奥を動かすと激痛が走るので….

目を白黒させていると,そのうちに
午後になって友人が顔を出す.やあ
お久しぶりでございます.いろいろ
おしゃべりしたいけれど,基本的に
しゃべれないので,身振り手振りで
なんとか判ってもらう.ほんの少し
勇気を出して声も出してみましたが
やっぱりごくごく小さな囁きにしか
できなくてそれはそれでもどかしい.
それでもなんとか旧交を温めなおす.
友人が持ってきてくれたおみやげの
プリンなどを同室のひとたちに配り
心遣いもありがたい.本当だったら
ぼくが率先してあいさつしなければ
いけないのですが,しゃべれない身.
むしろこうやって友人が代理として
あいさつしてくれるのが,うれしい.

さて時間も過ぎ友人をエレベーター
ホールまでお見送り.ありがとうね.
その後はまたベッドの上でぼんやり.
気がつけば夕方で,もう食事ですか.
鶏肉のトマト煮込み,おいしいけど
これも微妙に喉にひっかかります….
泣くしかないんですか.四苦八苦で
流し込んで,痛み止めを服んで吐息.

居候君が来てくれて,必要なものや
家に持ち帰るものはありませんかと
訊いてくれる.今のところは大丈夫.
あ,このいただいたおみやげを家に
持って帰って,食べてくださいなー.
あと,退院が火曜日になりそうだと
伝えておく.うまくいけば,ですが.

夜になり,ちょっと不安なことなど
あります.うーん.耳鼻咽喉科だし
つなげて考えたほうがいいのかなあ.
このところ,喉はもちろん,右耳が
なんか痛いんですよ.左は別に何も.
痛み止めを摂取すると同時に和らぎ
喉の痛みが悪化したり,喉に刺激を
与えるほど咳き込んだりすると耳も
痛いのですね.なんか内耳炎っぽい
雰囲気で.確証は持てないのですが
とりあえず気になったので看護士に
伝えておく.明日先生に診てもらう
ことになりました.これでもし耳が
聞こえなくなったら,厄介な話です.
耳が聞こえず声も出せないとなると
本格的に生活に支障が出てくるので
大事に至らないよう注意しなくては.

ま,明日のことは明日に任せて就寝.

戦え! 何を? 人生を!

カーテンで区切られた中,もそもそ
寝ていると朝食ですと声をかけられ
起こされる.だんだん緊張感が緩み
だれた生活になっている気がします.

今日は主食こそ全粥だけど,副食は
普通の食べ物.しっかりと形がある.
これまではこれでもかと刻まれたり
すりつぶされたりされていましたが,
徐々に普通のものを食って鍛えろと
いうことなのでしょう.もぐもぐと
黙って食べる.もちろん嚥下すると
痛いのですが,耐え忍んで力をつけ
退院まで持ち込まないといけないし.

朝食後,検診を受ける.だんだんと
良くなっているそうでなによりです.
まあ,特に努力はしてないんですが.
喉を開いたり口を大きく開けるのも
つらいので,ほとんど無言の生活で
看護士さんからもなかむらさんの声
忘れちゃったあ,と言われる.むう,
これはさぼってないでちゃんと声を
出せというプレッシャーなのかなあ.

同居のひとと居候君が,いろいろと
必要な物を持ってきてくれる.毎度
ありがとうですよ.今日はこれから
職場のソフトボール大会らしいです.
雨が降らなくて良かったね.ぼくも
低気圧がこなくてすっきりしてます.
それじゃいってらっしゃいと見送る.

昼を食べて,今日は待望のシャワー.
予約を入れてある15時に風呂へ行き
心ゆくまで身体を洗う.さっぱりー.
痒かった髪も脂ぎった顔もすっきり.
心地よく自分のベッドでまったりと
時間をすごす.おおかたの本はもう
持って帰ってもらったので,残った
二冊ほどをかたづけることにします.

夕方になりまた食事.入院してると
食事ぐらいしかメリハリがないから.
しかし喉の痛い時にミートソースは
つらいものがあります.ひき肉がね,
喉の傷に引っかかりまくるのですよ.
食事を終えてだらーりしてるうちに
トレイを下げるのをさぼってしまい
看護士さんが取りに来てくれました.
ごめんなさい本当にごめんなさい….

食後の薬を服んで,またひきこもる.
おしゃべりができないのでそもそも
同じ病室の人と交流を図るとかって
できないんです.社交的じゃなくて
ごめんなさい.本を読んでるうちに
あっというまに夜.病棟の夜は早い.
あまり夜更かしせずに寝るべきかな.

本当にあったホメオスタシス

なんとか眠り込んで休息に成功する.
朝は朝で早くに起きてしまいました.
特にすることもなく,ぼんやりです.

いつのまにやら朝食の時間.今日は
全粥になっていた.食べると痛みが
増します.うーうー唸ることさえも
できず,ひーこひーこと喉を鳴らし
なんとか食事を終える.食後には薬.

朝の検診.喉を診てもらうと,もう
一番大きな傷にかさぶたが認められ
あとはこれがはがれるまでの我慢と
いうことでした.もちろんむやみに
喉を傷つけず,自然にはがれるのを
待つしかないのです.具体的な形で
症状が快復していくのが判るのって
とても心強い.こんなしょぼくれた
ぼくにも,生きる力は宿ってるのか.

ごろごろしてるだけなので基本的に
おなかは空かない.朝の薬のあとで
なんだか妙にしんどくなってしまい
うとうとしていると,シーツ交換が
始まってしまい場所移動.ちょっと
ホールのテーブルに顔を伏せて休む.

この時はめがねをかけずに移動して
いたのですが,部屋に戻るとあると
思っていた場所にめがねがない.む.
そもそも視界がよくないので探すと
いっても手探り.しょうがないので
ナースコール.お手をわずらわせて
すいません.ちなみにすぐ見つかり
問題は解決しました.もっと真剣に
ひとりで探せばよかった.ついでに
氷枕を取り替えてもらいます.まだ
熱は続いているのです.厄介ですな.

夕方に同居のひとと居候君が見舞い.
ちょっとだけ声を出してみた.でも
まだうまくしゃべれない.やっぱり
ジェスチャーがメインとなりました.
ちょっとびっくりするニュースなど
聞いて,神妙に手を合わせる.ふむ.

夕食を済ませてつつましく薬を服む.
粉薬,ちょっとこぼしてしまい顔が
粉まみれに.まるでおじいさんです.
静かに音楽を聴きながら就寝します.

それは人生の修行さ

昨夜寝る前点滴を受けたわけですが
ちょっぴりしか効かず.ちょっぴり
眠れたけど二時間しか持たなかった.
深夜にもちょくちょく看護士さんが
来るので,睡眠薬くださいと訴える.
で,追加投入もむなしく眠れません.
ぼくの睡眠障害を甘く見積もられて
しまったようです.お薬手帳を出し
寝る前にはこれだけ服んでいますと
身振り手振りでの主張も空回りして,
もうこれ以上出せないとのコメント.
しょうがないのでまんじりともせず
夜を明かす.東側の窓際,朝の太陽
眩しすぎます.いろいろ空しくなる.

朝食が出てくる.喉は痛いけれども
これは食べろということでしょうか.
恐る恐る重湯をひとすくい流し込む.
喉痛ーい.でもこういうのは勢いだ.
なんとか食べられそうなものを食べ
味覚障害は出てないと自己診断する.
朝食が食べられたのなら薬も服める
ことでしょう,と点滴は外されます.
カテーテルも抜きます.一夜にして
管が全部外れました.自由に歩ける.
ただ,熱が出てしまってへろへろに.
氷枕を借りて頭や喉を冷やしまくる.

今日はまだシャワー禁止とのことで
清拭をする.背中だけ拭ってもらい
あとは自分で.汗をかいているので
念入りに蒸しタオルでごしごしごし.
服も着替えて少しこざっぱりとする.

昼に居候君がひょっこりと顔を出し
何か必要なものはありませんか,と
訊いてくれた.これから薬を服むに
あたって,ピルカッターを要求する.
いつも家で薬を服むスペースの隅に
置いてあるから持ってきてください.

夕方には同居のひとが居候君を伴い
見舞いに来てくれる.ピルカッター
どうもありがとう.ぼくが忘れてる
記憶を補填してくれる.扁桃自体は
小さかったのだけれど,切除したら
中身がとんでもないことになってて
膿だらけだったそうな.切って正解.
今は病理解剖に出されて,また後日
ブツを拝めるらしいです.あんまり
見たくもないけれども.まあ経験か.

夕食が終わってベッドでごろごろと.
本を読んだり音楽を聴いたり.あと
必死で氷枕にしがみついたりとかで
時間が過ぎる.寝る前にはしっかり
睡眠薬を服んで,今日こそは寝るぞ.

啼いて血を吐く不如帰

てっぺんかけたか.病院にて朝起床.
本日手術につき朝ごはん食べられず.
同居のひとと居候君が朝も早いのに
来てくれて,差し入れや必要な物を
届けてくれる.さて,用意しますよ.

血圧やら熱やらを測った後,術着に
着替える.浴衣的なものを前後逆に.
エコノミークラス症候群を防ぐ為の
専用ストッキングも.あとは素裸で
車椅子に乗せられ手術室に運ばれる.

受付を済ませたらベッドに横になり
そのまま麻酔を打たれてさようなら.
気がついたら病室に運ばれてました.
術着は正しい向きに着せ替えられて
T 字帯を着けられて.有体に言えば
越中褌と同じですね.尿管を取られ
点滴も打たれ,そして喉が実に痛い.
扁桃除去手術終了が身にしみて判る.

痛み止めの点滴をずっと続けながら
一日を過ごす.ひっきりなしに脈や
血圧を測られます.でもだいたいは
ヘッドホンで音楽聴いて目を閉じて
いるので,とんとんと叩かれるまで
気づかないんですけどね.夕方まで
喉の血は止まらず,延々吐き続けて
ついに止血処置まで行うことになる.
もしこれで止まらなかったら再手術.
幸いにも効を奏したようで安堵する.
まあ,明日からの所見も必要なので
安心するのはまだ早いかもなのです.

今日は薬が服めないので,点滴にて
睡眠薬を注入予定.うまくいったら
いいんだけどねえ.しばらくは声が
出せないので,意思疎通をするには
身振り手振りが重要になってきます.
どうしても伝わらないときは板書で.
退院まであと一週間程度,なんとか
乗り切らなくては.早く帰りたいな.