日別アーカイブ: 2004-08-25

イキって生きろ

さてまっすぐ家に帰る.今日こそは早く食事の支度をして,
まじめなごはんを食べて,定刻通りに薬を服んで,そして
朝には起きて予約時刻に病院(皮膚科)に到着しなくては
ならない.総合病院は時間に遅れると悲惨だからねえ.
すでに麦飯は温めてあり,あとは昨日買ってきたけれど
放置されていた材料を適宜ざくざく処理するだけである.
ちゃんとビタミンやミネラルを摂取しないと体が持たない.
体重を計ると100kgを割っていた.いいのやら悪いのやら.

そしてメールのチェックをしていると,やっと社長から
コンタクトが.しかし復帰のためのスケジュール調整は
もうちょっと時間がかかるという話.無収入期間延長かー.
手術のことを気にしてくれていたのだけれど,ひとまずは
明日の皮膚科の診療によります.このまま自然治癒だけで
治していくか,やっぱり手術して頭の皮を縫いつめるか….
いずれにしろはっきりしたことは言えないのでその点を
簡単にまとめて報告.でも首の皮一枚で会社に繋がって
いることが確認できて,それだけで幸せになれました.

現場に復帰できた日にゃ,ぎっちり仕事してがっちり
お給金もいただいて,入院費やその他もろもろの費用に
充てるんだい.生まれたからには生きなくちゃいけない.

なにがきみのしあわせ? なにをしてよろこぶ?

昨夜は遅くまで夜更かししました.神さまごめんなさい.
食後の薬を飲んだのは午前5時ごろでした.お医者さま
反省してます.目が醒めたのは夕方の4時過ぎでした.
世間のみなさま申し訳ありません.昼夜逆転生活に
なりがちな体質を改善するために睡眠薬とか処方して
もらってるのに,きちんと取り組むことができてません
薬剤師さんすみません.というわけで世界の各方面に
謝りながら起床.すでに夕刻.ひとまずざくざくと
荷物を詰めて自転車に乗り,お見舞いへとレッツゴー.

家から病院までは電車やモノレールを使うよりも自力で
歩いた方が早かったりする.今日はひとりなのでのんびり
無理しない程度に坂をへいこら登る.かなり急な坂で,
変速機能つきの自転車でないとたぶん無理.坂なんか
嫌いだ….ともあれ一番ラクなギアで,急ぐことなく
慌てることなく,ゆっくりひと漕ぎに力を込めながら
無理しない程度に進む.脱落せずに無事病院へ到着.

同居のひとはしきりに喉の痛みを訴えていた.どうやら
痛み止めがちょうど切れたらしい.慌てて冷蔵庫から
水薬を出して,小さなカップでひとすくい.まだまだ
傷口は塞がっておらず,部分的に物が浸みるらしい.

今日は適当に暇つぶしになりそうな本を選んできたけれど,
もうすぐ退院して通院療法になるため,そんなにたくさん
持ってこられても,ということだった.また,疲れるので
細かい文字のものは除外していた.また個人的にセンスが
合わないものも「これは持って帰っていい」袋に詰められ
残ったのは2〜3冊かな.持って帰っていい袋は鞄に入れて
しばらく話す.が,やはり疲れさせてしまうようで,また
明日はぼくも皮膚科で受診するから,その後ででも来ると
告げて辞去する.一日一日よくなっているとは思うけれど
声を出せないつらさをどうケアしていけばいいのかなあ.

さよならを言わない動物たち

昔読んだ星新一のショートショートにあったようなことが
またひとつ現実になろうとしています.アフリカに棲息する
キタシロサイが今はもう20頭前後しかいないという話を
見つけて哀しくなりました.普段地球に優しくーとかあんまり
思わないほうだし,エコロなひとでもなんでもはないのですが,
何も言葉を語らずに絶滅していく動物たちのことを思うと
なんとも言えない気分になります.やっぱり,もう後戻りは
できないんでしょうか.20頭.残念だけど無理でしょう.

日本で最後のトキが死んだ時にも,小さな頃に『モアよ
ドードーよ永遠に』を読んだ時にも,同じように同じような
感じ方をしました.ぼくのこころの根っこの部分はあまり
成長していないようです.もしくは,誰の心にも同じように
同じことを考える機能が備わっているのかもしれませんが,
人はそれぞれですから強要することもできません.ぼくは
ただひとりエゴイスティックにしんしんと悲しむだけです.

もし機会があったら,星新一の「ボンボンと悪夢」の中に
収録されている『友を失った夜』を読んでみてください.
最後のサイが死ぬ時,どんな顔をして泣けばいいんだろう.